なぜ戻ってくるのか
毎月の給与から引かれている所得税は、1年間その額をもらい続ける前提で計算された概算です。 年の途中で給与が止まると、実際の年収は想定より少なくなります。
その差を精算するのが年末調整、または確定申告です。納めすぎた分が返ってきます。
傷病手当金は非課税です。所得税も住民税もかかりません。
つまり、休職して給与が止まり、傷病手当金だけになった年は、課税される所得が大きく下がります。 それだけ、納めすぎている可能性が高くなります。
年末調整と確定申告、どちらになるか
| 年内に復職した場合 | 会社の年末調整で精算されるのが一般的です。書類が届いたら提出してください |
|---|---|
| 年末時点で休職中の場合 | 会社が年末調整をしてくれることが多いのですが、扱いは会社によります。総務に確認してください |
| 年内に退職した場合 | 年末調整されないため、自分で確定申告をしないと戻ってきません |
3つ目が最も見落とされます。退職した年は、放っておくと納めすぎたままになります。
あわせて使えるもの
医療費控除
1年間に支払った医療費が一定額を超えると、その分だけ課税所得が減ります。
- 本人だけでなく、生計を同じくする家族の分を合算できます
- 通院のための交通費(公共交通機関)も含められます
- 領収書は提出不要ですが、5年間の保管が必要です
- 高額療養費や保険金で補填された分は差し引きます
通院と服薬が続いていた年は、思っているより金額が積み上がっていることがあります。
社会保険料控除
休職中に自分で会社へ振り込んだ社会保険料、退職後に払った国民健康保険料・国民年金保険料は、 全額が所得から差し引けます。これも忘れられやすい項目です。
国民年金は控除証明書が届きます。国民健康保険は自治体が発行する納付額のお知らせを使います。
申告の時期
確定申告の受付は、原則として翌年2月16日から3月15日です。
ただし、還付を受けるための申告(還付申告)は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。 過去の年の分が未申告であれば、いまからでも間に合う可能性があります。
還付申告は5年間できます。2月から3月の混雑した時期を避けても間に合います。
作成は国税庁のサイト上でできます。窓口に行かずに、郵送や電子申告で提出できます。
翌年の住民税にも効きます
確定申告をすると、その内容が市区町村にも伝わります。所得が下がった分だけ、翌年の住民税も下がります。
住民税は前年の所得にかかるため、休職した年の翌年に重くのしかかります。ここを軽くできる数少ない手段です。
ここに書いた内容は一般的な説明です。実際の取り扱いは、加入している健康保険、勤務先の就業規則、 お住まいの自治体によって異なります。ご自身のケースは、必ずそれぞれの窓口にご確認ください。
出典
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」(nta.go.jp)
- 国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」(nta.go.jp)
- 国税庁「社会保険料控除」(nta.go.jp)
- 国税庁「還付申告」(nta.go.jp)
- 所得税法第9条(非課税所得)/健康保険法第62条(受給権の保護)
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