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職場に配慮を求めるとき、どこまで伝える必要がありますか

診断名まで伝える義務はありません。伝えるべきは、いま何ができて、何に配慮が必要かです。

最終確認日:2026-08-25カテゴリ:休職ガイド

診断名を言う義務はありません

会社に伝える必要があるのは、就業にどんな影響があるかであって、病名そのものではありません。 主治医の診断書にも、本人の同意なく詳細な病名を書かない配慮がなされることがあります。

ただし、産業医との面談では、就業可否の判断のために詳しく聞かれることがあります。 産業医には守秘義務があり、会社に伝えられるのは就業上の措置に必要な範囲に限られます。

障害者手帳がなくても、配慮を求められます

ここは誤解の多いところです。合理的配慮の対象は、障害者手帳を持っている方に限られません。

障害者雇用促進法では、対象を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害があるため、 長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者」としています。 手帳の有無は要件になっていません。

事業主には、過重な負担にならない範囲で合理的配慮を提供する義務があります。

何を伝えるか

「配慮してほしい」だけでは、会社も何をすればよいか分かりません。次の形にすると通りやすくなります。

できることいま問題なくできる業務。ここを先に言うと、話が前に進みます
難しいこと「体調が悪い」ではなく「朝の時間帯の会議は集中が続かない」のように、業務の形で伝えます
必要な配慮「残業を月10時間以内に」「当面は単独での顧客対応を外す」など、具体的に
期間の見込み「3か月ごとに見直す」と添えると、会社は受け入れやすくなります
主治医の意見書が、いちばん強い材料になります

本人からの申し出だけでは、会社は判断しにくいことがあります。 主治医に就業上の配慮についての意見書を書いてもらうと、根拠のある依頼になります。

診察のときに「復職にあたって、会社に配慮をお願いしたいことを書いてもらえますか」と伝えてください。 残業時間の上限、出張や交代勤務の可否、当面外してほしい業務。具体的に相談するほど、使える書面になります。

会社の側にも義務があります

会社は、労働者の生命や健康が危険にさらされないよう配慮する義務を負っています(労働契約法第5条・安全配慮義務)。 配慮を求めることは、わがままではなく、会社の義務の履行を求めることでもあります。

健康情報の扱い

会社が集めた健康に関する情報は、就業上の措置に必要な範囲でしか使えません。 取扱いの規程を定めることが事業者に求められています。

どこまでが誰に共有されるのかが不安な場合、産業医や人事に「この内容はどこまで共有されますか」と先に確認しておくと安心です。

配慮を求めても解決しないとき

申し出ても対応されない、あるいは申し出たことで不利益な扱いを受けた場合、 お住まいの都道府県労働局に相談窓口があります。会社との間で調整を図る仕組みも用意されています。

この疑問は、誰に聞けばいいですか

確認してください

ここに書いた内容は一般的な説明です。実際の取り扱いは、加入している健康保険、勤務先の就業規則、 お住まいの自治体によって異なります。ご自身のケースは、必ずそれぞれの窓口にご確認ください。

何を配慮してほしいのかを、言葉にする

15の質問に答えると、守りたい条件が言葉の形で出ます。そのまま産業医や人事との面談に持っていけます。

これからを考える

出典

  • 厚生労働省「雇用の分野における障害者への差別禁止・合理的配慮の提供義務」(mhlw.go.jp)
  • 厚生労働省「障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮に関するQ&A」(mhlw.go.jp)
  • 厚生労働省「合理的配慮指針」(mhlw.go.jp)
  • 労働契約法第5条(安全配慮義務)
  • 厚生労働省「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針」(mhlw.go.jp)

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