ふたつ、別々の問題があります
| 1. 傷病手当金の要件 | 「療養のため労務に服することができない」ことが支給の条件です |
|---|---|
| 2. 就業規則 | 多くの会社が副業について定めを置いています。休職中の扱いも規定されていることがあります |
1つ目のほうが影響が大きく、しかも取り返しがつきません。
「働けない」の判断は、元の仕事が基準です
労務不能かどうかは、その方が本来従事している業務ができるかどうかで判断されるのが原則です。 軽い作業ならできる、という状態が直ちに労務可能になるわけではありません。
ただし、実際に他の仕事で就労して収入を得ている事実があると、労務不能の状態にあるという前提が問われます。 判断するのは加入している健康保険であり、個別の事情によります。
すでに受け取った傷病手当金について、あとから労務可能だったと判断されると、返還を求められることがあります。
また、退職後の継続給付を受けている場合、いったん労務可能な状態になったとみなされて支給が終わると、 そのあと再び体調が悪化しても継続給付は再開されません。
収入を増やすつもりで始めたことが、結果として大きく減らすことになりかねません。
それでも収入が足りない場合
働くこと以外に、使える制度があります。先にこちらを確認してください。
- 自立支援医療で、通院と薬の自己負担が原則1割になります
- 高額療養費で、1か月の医療費に上限がかかります
- 国民年金・国民健康保険には、所得に応じた減免の制度があります
- 住居確保給付金で、家賃相当額の支援を受けられる場合があります
- 生活福祉資金の貸付や、徴収猶予の相談ができます
働けるようになってきた場合
体調が戻り、実際に働ける状態になってきたのであれば、隠れて働くのではなく、順番に進めるほうが結果として得です。
制度は「働けない人」と「働ける人」で分かれており、どちらにも支えがあります。 中間で隠れると、どちらの支えも受けられなくなります。
判断に迷う場合
「これは働いたことになるのか」という線引きは、個別の事情によります。 自己判断せず、加入している健康保険に確認してください。名前を伏せた一般的な相談として聞くこともできます。
ここに書いた内容は一般的な説明です。実際の取り扱いは、加入している健康保険、勤務先の就業規則、 お住まいの自治体によって異なります。ご自身のケースは、必ずそれぞれの窓口にご確認ください。
出典
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」労務不能の判断(kyoukaikenpo.or.jp)
- 健康保険法第99条(傷病手当金)/第104条(資格喪失後の継続給付)/第58条(不正利得の徴収等)
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(mhlw.go.jp)
- 勤務先の就業規則
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