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復職面談では、何を聞かれますか

何を聞かれるか分からないまま臨むと、答えにくい質問が続きます。国の手引きに、見られる項目が書かれています。

短く言うと

  • 手引きが挙げる判断基準の例は7項目。気持ちではなく生活の事実です
  • 通勤・睡眠・集中力が見られます。面談の場で急に作れるものではありません
  • 会社が主治医に照会するには本人の同意が前提です
最終確認日:2026-08-25カテゴリ:休職ガイド

判断の材料は、公開されています

厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」は、 復職の可否を判断するための判断基準の例を挙げています。

・労働者が十分な意欲を示している
・通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる
・決まった勤務日、時間に就労が継続して可能である
・業務に必要な作業ができる
・作業による疲労が翌日までに十分回復する
・適切な睡眠覚醒リズムが整っている、昼間に眠気がない
・業務遂行に必要な注意力・集中力が回復している

「もう大丈夫だと思えるか」は入っていません。 並んでいるのは、通勤できるか、決まった時間に働けるか、疲れが翌日に残らないか、眠れているか、集中が戻っているか。 いずれも、面談の場で急に作れるものではありません。

判断の材料7項目厚労省の手引きが挙げる「判断基準の例」
通勤一人で安全に通勤時間帯に、付き添いなしで
疲労翌日までに回復その日の作業の疲れが残らないこと
主治医への照会本人の同意が前提同意なく会社が問い合わせてよいことにはなっていません

手引きが「集める」としている情報

手引きは第3ステップで、次の情報を集めて評価するとしています。

(ア)労働者の職場復帰に対する意思の確認戻る意思があるかどうか
(イ)産業医等による主治医からの意見収集診断書だけでは足りない場合に、主治医へ照会します
(ウ)労働者の状態等の評価治療状況及び病状の回復状況、業務遂行能力、今後の就業に関する労働者の考え、家族からの情報
(エ)職場環境等の評価業務及び職場との適合性、作業管理や作業環境管理に関する評価、職場側による支援準備状況
(オ)その他治療に関する問題点、本人の行動特性、家族の支援状況、職場復帰の阻害要因

(エ)が入っているところが大事です。見られるのは本人の状態だけではありません。 職場の側が受け入れる準備をできているかも、判断の材料に入っています。

主治医への照会は、本人の同意が前提です

会社が主治医に問い合わせる場面があります。手引きは、その前提をはっきり書いています。

産業医等は労働者の同意を得た上で、必要な内容について主治医からの情報や意見を収集します。

労働者の健康情報等を収集する場合には、あらかじめ本人の同意を得て、本人を通して行うことが望まれます。

健康情報は「個人情報の中でも特に機微な情報」とされています。 同意なしに会社が主治医とやりとりしてよいことにはなっていません。 何を伝えるかは、手引きも「職場で配慮すべき事項を中心に必要最小限」としています。

面談の前に、整えておけるもの

判断基準の例に並んでいるものは、どれも記録が取れます。面談で言葉にしやすくなります。

  • 起床と就寝の時刻 ── 「適切な睡眠覚醒リズム」にあたります
  • 通勤時間帯に、実際に同じ経路を往復できたか ── 「一人で安全に通勤」にあたります
  • 日中に眠くならずに過ごせた日がどのくらいあるか
  • 本を読む、書くなど、集中して取り組めた時間

朝の光と生活リズムについては朝、光を浴びるに、 通勤の練習にあたる制度は試し出勤(リハビリ出勤)とは何ですかに書いています。

「試し出勤」という段階が用意されていることがあります

手引きは、正式な復帰決定の前に使える制度として3つを挙げています。

模擬出勤勤務時間と同様の時間帯にデイケアなどで模擬的な軽作業を行ったり、図書館などで時間を過ごす
通勤訓練自宅から勤務職場の近くまで通勤経路で移動し、職場付近で一定時間過ごした後に帰宅する
試し出勤職場復帰の判断等を目的として、本来の職場などに試験的に一定期間継続して出勤する

会社に制度があるかどうかは就業規則によります。面談で聞いてよい項目です。

決めるのは会社です

主治医の診断書が出ても、それで復職が決まるわけではありません。 手引きは第4ステップを「事業者による最終的な職場復帰の決定」としています。

診断書に何を書いてもらうかは 復職の診断書(復職診断書)には、何を書いてもらいますかに整理しました。

確認してください

ここに書いた内容は一般的な説明です。実際の取り扱いは、加入している健康保険、勤務先の就業規則、お住まいの自治体によって異なります。ご自身のケースは、必ずそれぞれの窓口にご確認ください。

出典

  • 厚生労働省・独立行政法人労働者健康安全機構「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」(mhlw.go.jp)
  • 厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年3月策定/mhlw.go.jp)
  • 厚生労働省「こころの耳」働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(kokoro.mhlw.go.jp)