ここで扱うのは制度の側の決まりだけです。 どの診断名がつくか、どのくらいで回復するかは、このサイトでは判断できません。主治医にご相談ください。
結論から
| 傷病手当金 | 同じ。病名では決まりません |
|---|---|
| 労災 | 同じ。認定基準の対象疾病に含まれます |
| 自立支援医療 | 同じ。精神通院医療の対象です |
| 障害年金 | 違います。神経症は原則として対象になりません |
4つのうち3つは病名で変わりません。障害年金だけが例外です。
傷病手当金は、病名で決まりません
傷病手当金の要件は「療養のため労務に服することができないこと」です。 診断名そのものは要件になっていません。
判断するのは主治医の意見と保険者です。適応障害でも、就労が難しい状態であれば対象になります。 傷病手当金は、いくらもらえますか
労災も対象疾病に含まれます
厚生労働省の「心理的負荷による精神障害の認定基準」が対象とするのは、 国際疾病分類(ICD-10)第V章のうち、F2からF4に分類される精神障害です。 適応障害はF4に含まれます。
ただし対象疾病であることと、認定されることは別です。 業務による強い心理的負荷があったかどうかが判断されます。 うつ病や適応障害で、労災は認められますか
障害年金だけ、扱いが違います
障害認定基準には、精神の障害について次の定めがあります。
神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、 原則として認定の対象とならない。 ただし、その臨床症状から 統合失調症または気分(感情)障害の病態を示しているものについては、 それぞれの認定基準により認定する。
適応障害はICD-10でF4(神経症性障害)に分類されるため、この「神経症」に当たります。 原則として障害年金の対象外です。
ただし例外があります。臨床症状から判断して精神病の病態を示している場合は、 統合失調症または気分障害に準じて取り扱われます。診断書に何が書かれるかで変わる部分です。
知っておくと違いが出るところ
- 傷病手当金は通算1年6か月で終わります。その先に障害年金があると考えていた場合、 診断名によっては前提が崩れます。 うつ病で、障害年金を受け取れることがあります
- 診断名は経過のなかで変わることがあります。障害年金では 初診日がいつかが要件の起点になるため、最初にかかった医療機関の記録が重要になります
- 退職して国民年金に切り替わった場合、保険料を未納にすると障害年金の納付要件を満たせなくなります。 退職して国民年金が払えないとき、免除を申請できますか
対象になるかどうかを、このサイトで判定することはできません。 診断書の記載内容によって結論が変わります。
お住まいの地域の年金事務所で相談できます。費用はかかりません。 相談できるところ
ここに書いた内容は一般的な説明です。実際の取り扱いは、加入している健康保険、勤務先の就業規則、 お住まいの自治体によって異なります。ご自身のケースは、必ずそれぞれの窓口にご確認ください。
出典
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第8節(精神の障害)(nenkin.go.jp)
- 日本年金機構「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」(平成28年9月1日実施/nenkin.go.jp)
- 厚生労働省「心理的負荷による精神障害の認定基準」(令和5年9月1日改正/mhlw.go.jp)
- 健康保険法第99条(傷病手当金)
- 障害認定基準は昭和61年3月31日庁保発第15号(累次改正)
- お住まいの地域の年金事務所
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