成人の目安は、1日60分・約8,000歩です
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の成人版推奨事項です。
| 身体活動 | 歩行又はそれと同等以上(3メッツ以上)の身体活動を1日60分以上 (1日約8,000歩以上=週23メッツ・時以上) |
|---|---|
| 運動 | 息が弾み汗をかく程度以上(3メッツ以上)の運動を週60分以上 (=週4メッツ・時以上) |
| 筋力トレーニング | 週2〜3日 |
| 座位行動 | 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する |
身体活動には、家事・通勤・買い物が含まれます。運動だけを指す言葉ではありません。 3メッツ未満の家事などが1日約2,000歩に相当するため、合計で約8,000歩という置き方になっています。
満たさなくていい、と国が書いています
同じ推奨事項一覧の最上段に、全体の方向性として次の2行が置かれています。
個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む
今よりも少しでも多く身体を動かす
数値より上の行です。ガイド本文のQ&Aにも、次の2つがあります。
Q 健康のためには、成人であれば必ず推奨事項を満たす必要がありますか?
A ありません。健康増進のために望ましい身体活動量は人それぞれです。推奨事項はあくまでも目安と考えてください。
「20分続けないと効果がない」といった最短時間についても、答えは「ありません」です。 短い積み重ねでよく、週に1回でも効果が報告されている、と書かれています。
10分でも0ではありません
ガイドには、1日あたり10分の身体活動を増やすことで、生活習慣病発症や死亡リスクが約3%低下すると推測されていると書かれています。
玄関を出て角まで歩いて戻る往復が、その10分に入ります。8,000歩に届かない日を0として数えるかどうかは、 ガイドの側では0にしていません。
ガイド本体は、メンタルヘルスに触れています
推奨事項の数値だけが載っている資料ではありません。本体にはこう書かれています。
身体活動は、体力(全身持久力、筋力)、心血管代謝機能、骨の健康、認知機能、 メンタルヘルスを向上させるとともに肥満を改善するなどの効果があります。
世界保健機関(WHO)のガイドラインについても、次のように引いています。
身体活動を実施することによって、循環器病、2型糖尿病、がんが予防され、 うつや不安の症状が軽減されるとともに、思考力、学習力、総合的な幸福感を高められる
働く人についての記述もあります。身体活動量が多いほど抑うつなどの健康指標が良好で、 仕事中の座位行動が多いほど健康リスクが高まることが示唆されている、とされています。
療養中は、主治医と数字で話す
このガイドは健康づくりの資料です。 療養中にどのくらい動いていいかは、主治医が判断するところです。
ここに載せた数値は戻っていく先の目安です。 急性期に活動量を上げることが適切かどうかは、体調と時期によって変わります。
主治医に聞くときは、数値のほうを持っていくと話が早くなります。 「散歩していいですか」より「1日どのくらいまでなら歩いていいですか」のほうが、返ってくる答えが具体的になります。
座りっぱなしのほうが問題です
ガイドは座位行動(座位や臥位で行われる、エネルギー消費が1.5メッツ以下の覚醒中の行動)を独立した項目として扱っています。 デスクワーク、座ったまま/寝転んだままの画面視聴が該当します。
推奨事項は「座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する」で、 立位困難な人についても「じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも身体を動かす」と併記されています。
動けた記録は、復職面談で使えます
日中どのくらい動けているかは、復職の可否を判断する場面で確認されることがあります。
復職するとき、何が必要ですか
リワークとは何ですか。どう選びますか
リワークのプログラムには、通所そのものが生活リズムと活動量を戻す設計になっているものがあります。
ここは治療のページではありません。体調そのものの判断と、いつから何を始めるかは主治医の領域です。服薬中に気をつけることは、処方元か薬局の薬剤師にご確認ください。
出典
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版推奨事項(mhlw.go.jp)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」本文(mhlw.go.jp)
- WHO「身体活動・座位行動ガイドライン」(2020年)※上記ガイド内での引用
- 主治医、および勤務先の産業医
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